京都発カーテンショップ「CB SOWM シービーソウム」がお送りする
インテリアのブログです。
昨日twitterでもつぶやきましたが、マナトレーディングの齊藤社長の
著書「インテリアファブリックの世界」が届きました。
実はつい先月、とある会合で初めて齋藤社長とお話させていただいた
のですが、齋藤社長は本が出版されることなどひと言も触れられず、
後日、その会の主催者の方からお伺いして慌てて予約したような次第。
この業界で本当にファブリックを愛している方、カーテンやインテリア
が好きでたまらないという方に出会うのは、実は難しいことです。
ボクのような若輩モノ・・・まぁ歳は取ってるんですが中身が若造(笑)
にはなかなかそういった方と接する機会が無いだけかもしれませんが、
それにしましても齋藤社長とお話させていただいて、こんなにファブリ
ックを好きな方が経営されている方だから、この不況の中も素晴らしい
業績を残されているのも、自然で当たり前のことなんだというのが
すごく伝わりました。
そして、この著書を拝読して、その想いは確信に変わりました。
いま思うことはただひとつ、儲からなくても、小さい商売でもいい。
好きなことを一生懸命にやろう。ただそれだけです。
余談ですが、件の会合でボクは業界の諸先輩方を前に、非常にエラ
ソーに述べたことがあったのですが、この本にまったく同じことが書いて
ありました。
偶然にも以前、このブログでも少し書いたことがある内容にも通ずるの
ですが、その話を齋藤社長は微笑みながら聞いてくださっていたことを
想い出しながら読んで、顔が真っ赤になりました(笑)。こりゃ釈迦に
説法そのものでした。すみません!!
では本日の施工例は、そのマナさんが取り扱っているブランドのひとつ
WILLIAM MORRIS(ウィリアムモリス)のプリントカーテンをご紹介させて
いただきます。
このお住まいは、TVにもよく出ていらっしゃる、著名人でおられます
Kさまの別荘です。
以前から京都に住むことを憧れとされていたそうで、念願かなって
京都にマンションをご購入されました。ご縁があり、設計事務所の先生の
ご紹介でこのたび当店を訪れていただきました。
Acanthus Scrool(アカンサススクロール)というデザインです。
マナトレーディングの解説によりますと、1874年、モリスのオリジナル
デザイン『アカンサス』の製作工程中のデザイン画からインスパイアされた
もの、だそうです。
オリジナルデザインは非常に複雑で30枚もの型が使われているそう。
その複雑な版をうまくテキスタイルにアレンジメントされています。
大胆でいて、グリーンの柔らかな色調が癒しの効果を感じさせるデザイン。
別宅というちょっと非日常でありたい空間に、まさにぴったりではないで
しょうか。
ちなみに、日焼けを考慮して綿裏地をつけています。
レースはごくシンプルにサンゲツの無地ボイル。
真空釜を使った形状記憶加工を施しました。
100年以上前のデザインが持つ普遍的な魅力、実際に大きなサイズで
掛けると圧倒的な存在感で、モリスの世界に引き込まれる感じがします。
こんなカーテンを日本に紹介し、在庫して販売しているマナトレーディ
ングという会社があってこそ、Kさまのこの別荘も完成したといえるかも
しれません。当店がみなさまに喜んでいただけるのもまた、そのおかげ
なのです。
マナに限らず、本当にファブリックを愛して開発し、販売している会社が
ある一方で、そうではない(ふうに見える)会社もあります。
そしてそれら2種類の会社の商品力の差はどんどん広がっています。
日本で本当にインテリアが親しまれるようになるとき、どんな会社が
生き残り、どんなお店が地域や人びとから愛されているのでしょうか?
それを考えると、まだまだやるべきことがいっぱいあるなぁと、胸が
いっぱいになります。
素敵な商品を送り届けてくれる仕入先のみなさま、そしてご採用いただき
ましたKさま、本当にありがとうございました!
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