京都発カーテンショップ「CB SOWM シービーソウム」がお送りする
インテリアのブログです。
まいったなぁ。
今日はちょっと趣向を変えて、本の紹介をしようと思っていました。
その本とは、こちら。
「おうちで作る郷土ごはん」。
著者の小野藤子さんは同級生。なぜだか小学生のときからのお知り合
い(笑)。そしてこの本を作った編集人は、このブログでも紹介させて
いただいたことのある「コーラルフィッシュ」という海水魚飼育専門誌
の村上タクタ編集長。彼もまた同級生。というか親友のひとり(笑)。
そうなんです、そんな同級生同士が、ひょんな縁で一緒に本を作り
上げてしまったのです。こりゃ宣伝してぜひともたくさんの人に買って
もらわなくっちゃ!!と、自分も早速amazonで買いました。
紹介をするからにはちゃんと読んで、自分の腹に落とし込んでから
書かないと失礼ですよね。パラパラッとめくって、かいつまんで書いた
レビューなんて、誰にも伝わるもんじゃないから。。。
本の中身は、エル・ジャポンやカーサ・ブルータスなどの雑誌の編集
に携わった後に、フリーランスで料理の本の編集をしたりご自身で本を
出されたりしています小野さんが、全国の「ふるさと」を訪ね、実際に
何十年何百年と受け継いできた「郷土ごはん」の作り手・・ごくごく
普通のお母さんやおばあちゃん・・から見聞きした味をエッセイで綴っ
たもの。もちろん、ただの紀行文ではなくて、それぞれの味をおうちで
も楽しんでいただけるよう、レシピも添えて紹介されています。
小野さんの本はいつも写真が素敵で、眺めているだけでも幸せになれ
るのですが、材料や作り方のアドバイスももちろん本物。食べておいし
いだけじゃなくて、作っておいしいことを知っているからこそ書ける、
見て読んで食べて幸せな本なのです。
(TAK、pic借りますッ)
全国各地の「郷土ごはん」、例えば北は北海道から「いくらのしょう
ゆ漬け」「紅鮭のあら汁」が、東京からは「豆腐粥」「こしょう飯」等
関西では馴染みのうすい料理が。そして京都では「かぶら蒸し」や
「賀茂なす田楽」といったほんとにボクにとっては日常当たり前のよう
に食べていたものだったりするものが、たくさん載っています。
実際に食べられるわけじゃないので、なんとも歯がゆい思いもなくも
なく(笑)。そんなふうに思いながら読んでいると、熊本の「いきなり
だんご」にたどりつきました。
これ、熊本に住んでいるおばちゃんが、毎年1度、京都に帰るとき
必ずお土産に持って帰ってきてくれていて、そのおばちゃんが京都に
来るというだけで待ちきれないくらいワクワクしていました。
もちろんいつの間にかボクもダンゴを欲しがる歳じゃなくなり、就職
して家も離れ、そのおばちゃんもおととしくらいに亡くなってしまい、
そんなだんごのことなんかまったく忘れてしまってたのです。
でも。毎年といってもたぶん子供の頃の数年だったのかもしれないの
だけれど、その味っていうのは写真を見た瞬間に口いっぱいに広がって、
思わず涙腺がゆるんでしまいました(←これは歳のせい)。
だから、まいったなぁ(笑)。
著者の小野さんは、取材した人たちを厚かましくも家族のように思って
しまい、それは取材後の今もそうだと書かれています。
本には料理の写真だけでなく、必ずそのごはんを作った人たちの写真も
入れられているのですが・・、
その方たちの写真、1枚の例外なく、みんなとびっきりの笑顔でした。
皆さんもどうぞこの本を手にとって、幸せをご馳走になってくださいな。