オーナーズブログ

北欧に根付く「自然享受権」とは〜北欧の暮らしをめぐる旅 その5

こんにちは、CBSOWMのインテリアブログです。

「北欧の暮らしをめぐる旅」をぼちぼちと連載中です。

はじめに少しアウトドアについての話をします。

ボクが生まれ育ったのは両親の実家も京都の田の字地区と言われる町のど真ん中で、小学生までの間に家の前の道路で3回も轢かれるというほどの街中育ち。

少しづつ大人に近づいても、周りの大人とは違って田んぼや畑をみても何の感慨も湧かない人生を歩いてきて、これでいいのか?とアウトドアに凝りだしてみます。

高校生の時にチャリンコで野宿しながら北海道を回ったり、大学時代は毎夏になると琵琶湖畔にベースキャンプ(まさに米軍払い下げのテントで)を張って10日ほど暮らし、

そこを拠点にバイトに行ったり、、という程度にはアウトドアにも馴染みがあったりもしたわけですが。

結局、サラリーマンを経て自営業になり、そんな山や海の暮らしとは今やほぼ絶縁状態になっていました。

で、今回の「北欧の暮らしをめぐる旅」。

滞在3日目の特別プログラム「森で遊ぼう 都会のオアシス Urban Relax&Rechargeできる場所」

とあるじゃあありませんか。

え、なに?森とか虫とか木の実とかもういいしwという思いと、喧騒から離れて自然に身を置くなんて日本じゃ絶対にないいい機会!

というワクワク感の入り混じった、複雑な感情を抱えたまま当日を迎えたわけです。

ストックホルムの中心地よりバスで30分ほど移動すると、もうあたりは大自然。

やってきたのは「テュレスタ国立公園・自然保護区 Tyresta nationalpark och naturreserva」

広さ5,000ha、よくある例えでいささか恐縮ですが、東京ドーム1,100個分になりますw

樹齢400年の原生林や湖、小川、たくさんの動植物が住む、まさに自然そのものがこんな都会の近くにあるという事実にまず衝撃。

なにこれ、一瞬でテンションが変わるwww

かわいいロッジ。ちょっとしたカフェや、レストハウスもあり、あとは所要時間に合わせたハイキングコースが作られているそうなので、

みなさん思い思いの過ごし方で自然と触れ合うことができます。

現地在住、日本人ガイドのお姉さん(?)は森のプロフェッショナル。

めちゃくちゃ詳しくてめちゃくちゃ楽しい方でした。この方がいないと半分も楽しめなかったかも。

早速、野生のウサギがお出迎え。野生のくせに全然逃げない。食べ物をもらえると思っているのかな。

約1時間で戻ってこられるコースにチャレンジ。

山道の途中にクイズの答えがありそれを見つけながらスウェーデンの森の成り立ちや人々の暮らしとの関わりを学ぶことができるオリエンテーリングも用意されています。

例えば、森の中に現れるこんな巨大な石はどこからきたのでしょう?てな具合です。

北欧には「自然享受権」というのがあります。

古くから慣習として続いているもので、特にスウェーデンでは旅行者を含む全ての人に憲法で保障された権利です。


他人の土地や公共の土地であっても、勝手に通ったり宿泊をしたり釣りをしたり果実を採取したりすることが許されています。
もちろん、明らかに所有者が栽培している作物を盗むとか、人の家の庭に上がり込んで寝泊まりするとか、そういうのは無しですが、

一般的に「自然」にあるものは国有地であろうと私有地であろうと「みんなのもの」という考え方に基づいています。

この写真も、おそらくこの自然公園の中で誰かが枝で小屋でも建ててみた、ってところでしょうか。

ここでも、山道の途中でブルーベリーや苔桃の実を見つけて食べました。おいしくはなかったけど懐かしい感じがしました。

市や国の土地に入って遊んでるだけで怒られる日本とは全く考え方が異なりますね。

ガイドさんの計らいで、ピクニックランチをご用意いただきました。

自然の中で食べるパンやチーズが美味しくないはずはなく。

ザリガニだって美味しいに決まってます。

え、ザリガニって食べられるの?

日本の川で捕まえたザリガニは臭くて食べる気にもなりませんが、これは食用に売ってるものなので、皮を剥いて美味しくいただきました。ごめんね。

レストハウスは貸切ってイベントなどもできるそうです。建物もドアもかわいいので覗いてみました。

中もログハウスと木製の家具、小さな窓から差し込む陽射し、北欧に来た〜って感じです。

せっかく来たので佇んでみたww

カフェも素敵なんですよね。

写真撮りまくりで、多すぎて割愛いたしますが、、

ストックホルムでは、こういう風にファブリックを生かしたインテリアも多く見受けられました。

逆に窓にはほとんどカーテン掛かってないんですけどねw

好きなカップを手に取れるカフェっていいですよね。

さて、このカフェにあった素敵なファブリック。

この国立公園内にあるインフォメーションセンターにいっぱい展示してありました。

スウェーデン人とフランス人のふたりの女性デザイナーが立ち上げた、「STUDIO BJARKA」というブランドの1stコレクションだそうです。

ここでは「生命の樹・人生の木」といったテーマで昆虫学者らとのコラボレーション展示が行われており、デジタルプリントで表現された

自然の樹木、水などをモチーフにした美しいファブリックが並んでいました。

3m近いリピートのパネル柄で、北欧の自然をそのまま日本に持ってこれそうなデザインに惚れ惚れ。

国立公園内にもたくさん見かけられたパインをモチーフにしたデザインも。

どれも素敵で生地ごと買って帰りたかったのですが、、ポストカードだけ買って帰ったのでした。

と、いろいろ書き綴ってきましたが、森の話に戻ります。

小さい頃、道端でツツジの花をちゅーっと吸ったのでさえ、へたすりゃ今は炎上モノですよね。

でも北欧の人たちは、この自然享受権によって、幼い頃から自然とふれあい、動物や植物との関わり方、自然を守ることの大切さを肌で感じて学んでいくのです。

日本でもし急に自然享受権を認めます!なんて言い出したら、そこら中で紛争が起きて、下手すると森林で暮らす人々や、動植物の生態系にまで影響しかねない、そんな気がします。

それは一方的にあたえられたものではなくて、何百年もの歴史を経て、北欧の人々がたどりついた答えなのでしょう。

一方、スウェーデンの人たち誰もがおおらかで健康というわけではないようで、4人に3人の方が心の病を抱えたことがあるとか、病気の原因の多くが心因性のものだということもお聞きしました。

 ただ異なるのは、国や自治体、おそらく家族も、そのためにどうすればよいかというのをすごく考えているように見受けられることです。

そうでなければ、都会の間近にこんな広大な自然が残されているはずがなく、また考えてみたら問題もたくさんありそうな自然享受権という「慣習」を頑なに維持していることもけして無関係ではないと思うのです。

 

ボクの中で結論はまだ出ていないのですが、北欧の環境、国や企業のスタイル、自然、そしてデザイン、すべてが同一線上で絡み合って北欧の暮らしというのが形成されているのだなというのは、うっすらと浮かび上がってきたのでした。

こんな貴重な体験はたとえ海外へ行っても、メーカーのショールームや展示会では到底得られないもの。

あらためて今回のツアーに参加できたこと喜びを実感できたプログラムでした。

 

なんて話しておきながら次回は北欧でのインテリアの展示会を訪れたお話です。引き続きお楽しみに~

 

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